調剤薬局で働く薬剤師のブログ レグテクト:アルコール依存症の治療薬

こんにちは。Pharmacist Masterです。

 

さて、依存症について取り上げておりますが、先日処方箋を持ってきてくださった患者さんから、一つ質問を頂きました。アルコール依存症治療補助薬である「レグテクト」についてのご質問でした。良いご質問だと思いましたので、本ブログで取り上げたいと思います。

 

前回の記事はこちらです↓

pharmacistmaster.hatenablog.com

アルコール依存症の治療には、お酢が大切↓

pharmacistmaster.hatenablog.com

薬剤師の転職のお話↓

pharmacistmaster.hatenablog.com

 

患者さんからのご質問

「今飲んでるレグテクトなんだけど、毎回ちょっと(2週間分)ずつしか処方してくれないから、まとめて半年分出してくれないもんかね?あんた先生に言ってもらえないかな??」

 

という趣旨のご質問でした。

こういった質問を受けるのは、調剤薬局あるあるかもしれません。

 

調剤薬局で働く薬剤師の一日について、

読んでみてください⇒調剤薬局で働く薬剤師のリアルな日常

 

患者さんのお気持ちはわかります。日本で行われている依存症における通院治療なんて、何にもしていないですからね・・・残念ながら。通院で依存症がどうこうなるレベルのお話ではないですからね。次の診察までに、お酒を飲まずに病院に来ることができるか?という縛りをかけている意味がほとんどだと思います。そして、レグテクト錠の処方箋を書きます。これが、現実なんですよね。

 

レグテクトですが、実際は、こちらの患者さんがおしゃるように、2週間分以上処方することは可能なんです。現実は、2週間程度の処方であることがほとんどのようです。その心は、次回の診察までに「お酒を飲まずにきてもらいたいから」なのです。

数か月分処方して数か月後に断酒を継続してこられるほど、依存症は甘くはないという事です。なので、小出しで処方して、断酒を志す兆しが患者さんから現れるまで(自発的に自助会に通うなど)通院してもらうというのが、アルコール依存症の治療スタイルなのです。

さて、レグテクトの細かいお話を致します。薬学部生の方や、精神科の処方箋に縁のない薬剤師の方は、レグテクトの添付文書を見たことはございますでしょうか?

 

レグテクトの基本情報はこちら⇒レグテクト アルコール依存症 断酒補助剤 | 日本新薬株式会社

 

レグテクトの添付文書を読んでみてください。黄色い部分↓

レグテクト添付文書 調剤薬局で働く薬剤師のブログ

レグテクト添付文書

レグテクトは24週間までの投与が原則なんですよね。

 

これってね、レグテクトの治験を実施した際に、24週間までの連続投与のプロトコール(治験実施計画書)だったのです。なので、24週間までのデーターしかないのですよね・・・〔国内臨床試験では、24週間の投与による有効性及び安全性が確認されている〕とありますが、ものは書きようだなと思います。

 

真実は、24週間までのデーターしかないので、24週間まで投与が原則となっていたという事です。24週間以上連続で投与する際は、各臨床現場での臨床データーの結果、問題ないことが確認されれば、24週間以上の投与もOKとされるでえしょうね。

ただし、レグテクトはあくまで、断酒補助剤ですので、24週間もレグテクトに縋りつく必要はないと思います。それよりも、規則正しい生活をして、適切な回数の自助会参加を通じて、断酒の道を歩まれた方が確実だと思います。調剤薬局で働く薬剤師のブログからでした!

 

今回は、レグテクトついて記事にさせていただきました。

 

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