調剤薬局で働く薬剤師のブログ アルコール依存症とお酢の関係

こんにちは。Pharmacist Masterです。

調剤薬局で働く薬剤師のブログですが、薬剤師の転職のお話を中心に記事にしてきましたが、薬剤師としてお薬や疾患のお話も発信させていただきます。

 

前回アルコール依存症お酢の関係を記事にしたいと書かせていただきました。

アルコール依存症の記事はこちら↓

pharmacistmaster.hatenablog.com

 本日は、アルコール依存症の専門治療医療機関でも知らないアルコール依存症お酢の関係を書いていきます。

アルコール依存症患者はみんな酸っぱいものが好き

アルコール依存症者には、酸っぱいものが好きな方が多いです。その酸っぱさは、いわゆる「お酢」の酸っぱさです。レモンのようなフルーティーで健康なイメージそのものの酸っぱさではなく、「お酢」の主成分である酢酸です。

アルコール依存症者の体内で・・・

世間にはあまり知られていないのですが、

アルコール依存症の脳はお酢(酢酸)を栄養源として利用できているのです。


こちらの論文に、アルコール依存症患者が「お酢(酢酸)」を栄養素として活用していることが報告されています➡
Increased brain uptake and oxidation of acetate in heavy drinkers J Clin Invest. 2013 Apr 1; 123(4): 1605–1614.

アルコールの代謝カニズム

教科書的な記載になりますが、アルコールが人間の体内で分解(代謝)されていくプロセスは以下の通りです。


アルコール→アセトアルデヒド

酢酸(お酢)→水(H2O)と二酸化炭素(CO2)

 

大学の生化学の教科書にでてきますよね。高校の化学の教科書にも記載があるかもしれません。

 

アルコールは体内に入りますと・・以下の1)2)のプロセスをたどります。

1)まず、肝臓で代謝されて、アセトアルデヒド※になります。
アセトアルデヒドは毒性が強く、体内に残ったままであると、顔が赤くなったり、
  気持ちが悪くなったり、二日酔いの原因にもなったりします。

2)アセトアルデヒドは、さらに肝臓で代謝されて、酢酸になり、体内で、水(H2O)と二酸化炭素(CO2)になります。
 
論文の記載内容を簡潔に記載いたしますと・・・
 
アルコール依存症患者の脳内は、酢酸(お酢)を栄養素として利用しようとする経路が生成している
 
とのことです。
 
上記の記載を少しかみ砕きますと、アルコール依存症患者は、食事もあまりせず、アルコールばかり摂取します。すると、体内では、以下の式通りの結果が起こります。
 
アルコール→アセトアルデヒド
酢酸(お酢→水(H2O)と二酸化炭素(CO2)
 
そうです。お酢がたくさんある状態になります。
 
人間というのは、まったくすごい生命体ですよね。全く栄養が入ってこない状態からなんとかして栄養を取り入れようと、体内にある「お酢」を栄養として活用できる経路を新たに体内に作るということが論文で説明されています。
 
これは、アルコール依存症ではない方の体内で起きているお話ではございません。あくまで、アルコール依存症患者さん限定でのお話です・・・
 
精神科医ではない調剤薬局の薬剤師の私からの提案ですが、いつもの食事に、いつもの処方箋に「お酢」を追加してあげればよいのではないでしょうか?
 

ミツカン 穀物酢 900ml

今回は、アルコール依存症患者とお酢の関係について記事にさせていただきました。

身近なものでも、あっと驚くことがまだまだたくさんありそうですよね。

 

OTC市販薬でも依存症になることがあります。

こちらのサイトで取り上げられておりました↓

yakuzaishi.icu

 

私も、アッと驚くお薬の使い方を本ブログで取り上げていきたいと思います。

 

本記事が、皆様のお役に立てれば、とてもうれしいです。次の記事も是非読んでくださいね。

 

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