調剤薬局で働く薬剤師のブログ 抗不安薬のデパスについて
こんにちは。Pharmacist Masterです。
本日も調剤薬局で働く薬剤師のブログを更新してまいります。
前回の記事はこちらです↓
pharmacistmaster.hatenablog.com
本日は、精神科の処方でよく見られますデパスについて記事にしたいと思います。
デパスは、眠剤では伊野ですが、睡眠薬みたいな効果がありますよね。
以前、デートドラッグとして悪用されているフルニトラゼパムについて記事にしました
pharmacistmaster.hatenablog.com
本日は、抗不安薬として使用されているデパス(エチゾラム)について取り上げたいと思います。このブログの管理人である私は、服用したことがない薬剤なので、勉強の意味も込めて記事に致しました。
デパスについては、2016年ごろまでは結構バンバン処方されていましたよね。今考えると結構怖いです。だって、ベンゾジアゼピン系向精神薬ですもの。2016年当時は、向精神薬扱いではなかったのでう、気軽に・バンバン・ドシドシ処方されていたんですよね。
現在(2019年12月時点)エチゾラムとして医薬品販売されているのは・・
1)デパス(先発品)
の2種類です。
効果・効能としては、睡眠剤というよりは、結果的に眠くなる作用がある抗不安薬ですね。筋肉の緊張をほぐす効果がありますので、体全体が楽になる効果があるとおしゃる患者さんはすくなくありません。それゆえ、睡眠剤としては扱われません。デパスは、精神安定剤です。デパス+眠剤を処方されている患者さんをたくさん見ます。
注意しないといけない事は、デパスに依存しやすい条件が揃っているということです。デパス依存になってしまい、抜けられなくなっている依存症者もたくさんおります。
調剤薬局で薬剤師をしていますと、このデパスが長期にわたり処方されている女性を見かけます。30歳~40前後ぐらいの方です。
デパス(エチゾラム)は、ベンゾジアゼピン系睡眠薬に位置しますので、確実に依存性があります。長期にわたって服用するべきものではないですね。医師も処方する場合は、いつ服用をやめるかを最初に設定して処方するべきです。お金目的のために、バンバン処方してほしくない薬剤の一つです。
デパス(エチゾラム)の特徴
服用後血中の濃度が最大になるのが、大体3時間後ぐらいで、消失半減期はおおむね6時間後です。ベンゾジアゼピン系の薬剤としては、すっと(服用後30分ぐらい)効果がでて、ささっと効果が消える薬剤です。つまり、一日中効果があるわけではないので、一日2~3回は服用することになります。依存しやすいは、短い消失半減期も起因しているでしょうね。
怖っ!
ベンゾジアゼピン系睡眠薬の作用メカニズムをまとめておきます。
ベンゾジアゼピン系睡眠薬の作用メカニズム
簡単に説明いたしますと・・・以下の2点です。抑えておいてください。国立の薬学部の大学院の入試問題に出題されている傾向があります。
★ベンゾジアゼピン系作用薬のポイント★
1)脳内で神経伝達につながるベンゾジアゼピン受容体というものが存在します。この受容体はもう一つの受容体であるGABAの受容体(GABAA受容体)と複合体を形成しています。
2)ベンゾジアゼピン系受容体に結合する物質(ベンゾジアゼピン系睡眠薬など)がベンゾジアゼピン受容体に結合して受容体が刺激されると、(GABAに関係する神経伝達が亢進して)脳の興奮が抑えられ眠気などがあらわれる。
ベンゾジアゼピン系受容体に結合して、GABAに起因する神経伝達経路が進み、脳の興奮が抑えられるというメカニズムです。この結合力の強さや関連する受容体の選択性などから、軽い睡眠薬~中程度の睡眠薬~強力な睡眠薬と分類されるのですね。
★ベンゾジアゼピン系と飲み合わせ注意★
本日の記事は、こちらのお薬の使い方に関するサイトを参考にしております↓
本記事が、皆様のお役に立てれば、とてもうれしいです。
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