調剤薬局で働く薬剤師のブログ 伊藤詩織さんに使われたデートドラッグについて
こんにちは。Pharmacist Masterです。
本日も調剤薬局で働く薬剤師のブログを更新してまいります。この度、長い間務めていた大手外資系製薬企業を退職して、「薬剤師」に転職しました。興味あったんですよね、調剤薬局薬剤師に!
前回からスタートしました調剤薬局で働く薬剤師のブログですが、薬剤師の転職のお話以外にも、お薬のお話も発信していきたいと思います。
前回の記事はこちらです↓
pharmacistmaster.hatenablog.com
さて、最近(2019年12月時点)の時事ネタですが、ジャーナリストの伊藤詩織さんがレイプ被害にあり、山口敬之を訴え、刑事裁判で不起訴、民事裁判で勝訴したニュースが話題ですよね~・・
報道を見ていますと、状況判断や証言からでしか判断できないので、謎が残ります・・しかしながら、薬とアルコールで酩酊させて、動けない女性をレイプしているとなれば、かなりの悪党ですね。許せません!!
さて、一連のニュース報道で、薬剤師の私としては、デートドラッグに使われた薬剤はなんであったのか?が気になるところではあります。
デートドラッグとして使われた薬剤
証言者の伊藤詩織さんが「詳細は覚えていない」というような趣旨の証言をしていたかと思います。本人、お酒もかなり強いみたいですが、覚えていないそうです。
当時まだ28歳ですので、お酒が飲める体質なら、簡単に記憶が飛ぶということもないでしょうね・・・
となると、やっぱり、一服もられてしまったか・・・
薬剤師の立場としては、「フルニトラゼパム」という薬剤がぱっと頭に浮かびました。
このフルニトラゼパムは世間一般に、
という医薬品名で製造販売されています。
このフルニトラゼパムは、即効性があり睡眠作用が強力なので、精神疾患等の影響で本当に不眠が生じている場合以外の本剤の使用は極めて危険ですね。フルニトラゼパムは依存性もあります。
特に、アルコールとの併用で、「健忘(けんぼう)」という”いわゆる記憶がそっくりそのまま抜け落ちてしまう症状”が報告されています。危ないドラッグ先進国のアメリカやイギリスでは、このフルニトラゼパムをアルコールカクテルに混ぜて、クラブに来ている女性に置いたをする事件が多発しています。被害者は、記憶が飛んでいるので、レイプされたことすら覚えていない状態です。服用後、1時間ぐらいで体の中に最大濃度になります。つまり効果が最大になるのが、服用後1時間なんですよね。これはなんともすごい作用ですね。
現在フルニトラゼパムは、青色の錠剤ですが、昔は無色であり、水に溶かしても無味無臭無色と、まさに証拠が残らない錠剤でした。欧米で多発するレイプ事件から、フルニトラゼパムの危険性を厚生労働省が認めて、色を付けるように製造メーカーに通達して、現在では、青色の錠剤となりました。
フルニトラゼパムは、水に溶けた場合も、青色は残ります。でもこのお話、ほんの数年前(2015年ぐらいだったともいます)ですよ。う~ん。。伊藤詩織さんに、当時の記憶はないと思いますが、「青いカクテル」を飲んでいる(飲まされている)かもしれませんね。
フルニトラゼパム錠の溶解動画はこちら↓
犯罪抑止の為着色要請されたサイレース(フルニトラゼパム)を溶かしてみた
日本でフルニトラゼパムを正規のルートで入手する場合は、医師の処方箋が必要になります。向精神薬ですので、ドラッグストアで簡単に入手できるものではありません。
もしかするとネットで簡単に入手する経路があるのかもしれませんね。。
とにかく、こんな恐ろしい薬剤をレイプ目的で使用したのであれば、それ相応の罰を受けていただきたいですね。しかも、外国で入手したフルニトラゼパムであれば、青い錠剤ではなく白い錠剤であり、しかも溶解させた際は、無色透明である可能性があります。日本酒に混ぜられたら、アウトです!!伊藤詩織さんは、どうだったんでしょうか・・
今回は、薬剤師の転職のお話ではなく、最近の時事ネタについて記事にさせていただきました。
本記事が、皆様のお役に立てれば、とてもうれしいです。
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