調剤薬局で働く薬剤師のブログ 赤ちゃんにアンヒバ坐薬とナウゼリン坐薬
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さて本日は、坐剤についてのお話です。
私の勤めている調剤薬局では、小児科の処方箋も良く目に致します。
赤ちゃんを抱っこしてきてくださるママさんが持ってくる処方箋に、アンヒバ坐薬とナウゼリン坐薬の名前が併記していることがあります。どちらも坐薬です。
この坐薬ですが、剤形の性質上、使用する順番があります。今回はその順番について書いてみたいと思います。
2つの坐薬を使用する順番
ナウゼリン坐剤とアンヒバ坐剤が良く処方されますよね。
ナウゼリン坐剤は、吐き気止めに、アンヒバ坐剤は解熱目的で使用します。
この二つの坐剤ですが、どちらを先に使用して、どちらを後に使用した方が良いのか??
特に医師も何も言わない場合が多いのですが、2つ同時に処方されている場合、
1)ナウゼリン坐剤
2)アンヒバ坐剤
1)→2)の順番でご使用ください。
この順番を逆にすると、ナウゼリン坐剤の効果が十分に発揮できない場合が起こりえます。
ナウゼリン坐剤は水溶性の基剤で製剤されており、一方のアンヒバ坐剤は油脂性の基剤で製剤されています。水と油なんですよね。間違いなく、相性は悪いです。
アンヒバ坐剤を先に使用してしまった場合、赤ちゃんの直腸の中にアンヒバの油性基剤が残っていることがあります。
アンヒバの油性基剤が残ている状態で、次にナウゼリン坐剤を使用した場合は、油性の基剤にナウゼリン成分が吸着されてしまい、ナウゼリンの成分が少なくなり本来の効果を発揮できなくなってしますことがあります。
ですので、(おそらく医師から特別な指示が無いことが多いので)、吐き気止めのナウゼリン坐剤を先に使い、その後30分~60分経過してから、解熱用のアンヒバ坐剤を使用する方が、より効果的に2剤それぞれの効果を発揮できると考えられます。
まあ、万が一逆にしても、あわてないでください。
次に投与する際に、ナウゼリン坐剤→アンヒバ坐剤の順にすればよいことだと思います。
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